新しいテーマで連載を始めます!
ズバリ、歯科衛生士が知っておきたい全身疾患について。
歯科衛生士としてレベルアップするために患者さんの全身疾患にも目を向けてみましょう♡
超高齢化社会の現在、歯科医院を受診される多くの患者さんは様々な病気や病態を抱えながら来院されます。
最近では内科から歯科への受診を勧められたという患者さんも多く、全身疾患と口腔との関係が注目されています。
歯科疾患管理用紙がリニューアルされました
これは歯科疾患管理用紙です。
以前は服薬確認の項目が設問の最後に配置されていましたが、現在では一番に基礎疾患を確認するなど、診療の中でも注意を払うべき事柄として位置づけられているのが分かります。
このブログを通して、患者さんの口腔内だけでなく全身疾患にも目を向けられる衛生士さんになっていただけると嬉しいです(^^)
今回のテーマは糖尿病!
引用元:https://www.nakagawa-naika.jp/diabetes.php
糖尿病は歯周病の重大な合併症の一つで、歯周治療をする上で無視することのできない病気です。
高血糖によって感染を防御する力などが低下することで、歯周病原因菌の増殖を制御できなくなるためです。
血糖コントロールが上手くできないために歯周病が悪化して重症化しやすくなるのです。
実際、糖尿病の人は歯周病に2倍以上かかりやすくなることが分かっています。
日本でも年々糖尿病の患者数は増えており、きっとあなたの医院に来院される患者さんにも糖尿病患者さんがいるはずです。
引用元:https://www.nakagawa-naika.jp/diabetes.php
私たちが普段食事でとっている糖質(炭水化物)は、消化管の酵素で分解されてブドウ糖になった後、血液中に吸収されて全身のエネルギー源になります。
この時、ブドウ糖を細胞へ取り込むのを助けているのが膵臓から分泌される『インスリン』というホルモンです。
糖尿病はこのインスリンがうまく作用しなくなることで慢性的に血液中のブドウ糖の濃度が高く(高血糖)になってしまう病気です。
糖尿病は一度かかると完治が難しく、さらに血糖値が常に高い状態にあると血液が濃くなって脱水症状になるばかりでなく、心筋梗塞や肝硬変といった病気にかかりやすくなるというリスクが生じます。
糖尿病の種類
10〜20代の若年者に急性発症します。
1型糖尿病は、インスリンを合成・分泌する膵臓のランゲルハンス島β細胞の破壊消失が主な原因で、いわばインスリンの絶対的な作用不足で発症するものです。
1型糖尿病ではインスリン分泌が枯渇しているので、治療によって外からインスリンを補充する必要があります。
2型糖尿病は、インスリン分泌の低下あるいは抵抗性を来す素因を含む複数の遺伝因子に、過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの環境因子および加齢が加わって発症します。
40歳以降に起こりやすく、50歳以上の約1割が2型糖尿病とされます。
糖尿病患者の9割以上を2型糖尿病が占めています。
この他、なんらかの特定される他の病気が原因で起こる2次性糖尿病の他に、遺伝子以上によって起こるものや、妊娠をきっかけにして発見される妊娠性糖尿病があります。
今回は糖尿病がどんな病気なのか、どんな症状が出るのかをお伝えしました!
次回は、糖尿病に多い合併症とお薬の事・実際に歯科で注意が必要なことをお伝えします(^^)
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