こんばんは!
今週はチームバックエンドの木部が担当します。
今日は勝手に連載していた歯周病分類を理解しようシリーズ
最終回『グレード分類編』です!
第1弾『健康な歯肉と歯肉炎を知ろう!』はこちら
第2弾『歯周炎の定義を知ろう!』はこちら
第3弾『ステージ分類編』はこちら
Contents
今回も長くなりそうなので、先におすすめ動画をご紹介します。
喫煙や糖尿病と歯周病の関係、みなさんはどのように患者さんに説明されていますか?
今回おすすめする動画は、歯周病の伝え方の動画です。
こちらはプレミアム動画ですが、5/29まで1週間限定でフリー会員の方にも見ていただけます!
歯周病の原因はプラークだけではないことの説明や、使っている媒体にも注目してご覧ください。
先月追加されたチャプター機能を使うと、見たい場所に飛べますので、ぜひ試してみてください😊
ここから本題です。
グレード分類は歯周病の進行スピードや進行リスクを示すものです。
ステージ分類が今の状態を表すものに対し、
“この先、どうなっていく可能性があるか”
を見極めるためのヒントになるのが、グレード分類です。
グレード分類には、喫煙や糖尿病など全身のリスクファクターも含まれているのがポイントです。
この視点を持っていると、患者さんに「全身の状態と歯周病の関係」を説明する際に、
より説得力が増しますよ〜!
表の上から順に説明していきますね。
新分類グレード表の1番上『経年変化』ですが、
CALや骨吸収を5年前の結果と比較することで歯周炎の進行スピードを評価します。
(CALについては第2弾の記事で解説しています)
ここでは、この5年間の歯科との関わりにも注目しましょう。
5年ぶりの受診で進行しているのと、ずっと定期管理していたのに進んでいるのとでは、
考え方が変わってきますよね。
前者の場合は、
来院が途切れた理由を知ることと、歯周炎の知識や定期管理の意義をお伝えすることから始める。
後者の場合は、
管理方法の見直しや、患者さんが持つリスクを洗い直す必要があります。
初診時に過去の資料がない場合は、骨吸収の度合いと年齢のバランスを見ていきます。
歯周炎が最も重度な部位のX線写真から骨吸収量を評価しましょう。
↑X線写真の骨吸収の見かたについては第3弾の記事で解説しています。
ここでのポイントは、
歯周炎は若い方ほど“高リスク”と評価されやすくなるんです。
↑このスライドの表から、
若いKさんの方が骨吸収は少ないのにグレードが高いのがわかりますか?
“若くして歯周炎を患う”ということだけで、
高リスクというのがお分かりいただけると思います。
X線上の骨吸収は今現在の骨の状態しかわからないことです。
後者の方がリスクが高いのは明確です。
その歯に対しての歯科の介入や管理方法、中断期間など、情報をしっかり収集して診断をしていきましょう。
この項目はバイオフィルムの蓄積(プラークの付着量)の
“見た目から歯周病の進行具合を見る”という人によって1番評価が変わりやすい項目です。
“一目でわかるような重度”でない限り、
多くの症例はグレードBになることが多い印象です。
ここで注目したいのが、グレードCと評価した場合の原因です。
順序立てて歯周治療をしたのによくならない、、、
とならないように歯周組織に影響を与えている因子を探ると安心です。
原因がわかれば、どう介入していくかの方向性が決まってきます。
レッドコンプレックスの割合が高いとバイオフィルムの病原性が高くなり、炎症を持続させる。
最後の項目は歯周病の進行に影響を与えるリスクファクターを持っているかということ。
実際リスクファクターは喫煙と糖尿病だけではありません。
現在は、この2つのみが新分類に採用されていますが、今後項目が増える可能性は大いにあります。
全身疾患との関連について知っておきましょう!
各疾患の歯周病との関連を話すとさらに長くなるので、ここでは評価をするにあたり頭に入れておいた方がいいことをお伝えします。
現在喫煙していなくても、喫煙の悪影響は10年以上続くこともあると言われています。
10年以上禁煙していて、歯周組織に影響がなければ“非喫煙者”としてグレードA
禁煙10年未満の場合は喫煙の影響が残っているかを一つの目安として、
リスクファクターを評価していきましょう。
HbA1cが7以上だからといって、必ずグレードCと評価するは限りません。
歯周組織に影響がみられない場合はひとまずグレードBにしておき、
他の項目を加味して評価を行います。
ただし、リスクが全くないわけではないので、口腔内が良い状態だからといって、
リコール期間をいきなり半年以上に延ばしていいとは限りません⚠️
歯周病の進行スピードやリスクの予測が立つと
について考える指標となります。
グレード分類を知っておくと、
“この方にはどんなふうに関わっていこう?”と考えるヒントになります😊
本日も長いブログをここまで読んでいただきありがとうございます!
この4回のシリーズは、ラ・プレシャスのセミナーで使用するスライドを作る過程で私が感じた
“新分類すごい!なるほど~”を皆さんに知っていただきたく続けてきましたが、
いかがでしたか?
私自身の学び直しも兼ねてまとめてきた内容を共有させていただきました。
ここで取り上げたのはほんの一部で、もちろんこれがすべてではありません。
解釈が変わったり、変更や例外もあります。
常に最新の情報にアップデートして理解を深めるようにしましょう~😊
「新分類ってちょっと難しい…」と思っていた方の入り口になれたらうれしいです~🙌
先月盛岡に行ってきました!
大好きな冷麺をたくさん食べれて幸せでした〜☺️
そして、先日ミッフィー展に行きました。
推しは雪のミッフィーちゃんと、おばけのミッフィーちゃんです♡
6月は大阪に行く予定なので、約半年ぶりにラ・プレシャスメンバーに会えるのを楽しみに
日々頑張ります!
「最近、子どもの口がいつも開いてて気になる…」
「患者さんに“口臭”とか“歯ぎしり”の相談されるけど、どう答えたらいい?」
そんなモヤモヤ、ありませんか?
実は今、子どもも大人も“お口の機能”が落ちてきてるって知ってました?
この動画では、なぜ今歯科でMFT(口腔筋機能療法)が必要なのかを、わかりやすく解説!
「お口ぽかん」や「口元のたるみ」にも理由がある!
日々の臨床に役立つヒントがたっぷりつまってます✨
「この部位、どう攻めたらいいんだろう…?」
そんなふうに迷ったこと、ありませんか?
今回の動画では、左上臼歯部のパウダーメインテナンスを実際の映像で解説しています。
ポジショニングやチップの動かし方、エアフローの角度など、
ちょっとした工夫で“届く・落ちる”テクニックが変わってきます。
見どころは、死角になりやすい部分へのアプローチ。
パウダーメインテナンスを始めたばかりの方や
臼歯部のアプローチに自信が持てない方におすすめです!
歯科衛生士の診療に
役立つ情報を発信!