犬歯誘導って何?どう見ればいいの?

岡村乃里恵 岡村乃里恵

# コラム

 

今回は、ラ・プレシャスの “小ボス” 岡村がブログを担当します。

 

早いもので、もう11月ですね~!

毎日があっという間に過ぎていきます。

 

はふはふしながらも(笑)、充実した日々を過ごせていることに、幸せを感じています。

 

10月から11月にかけてのラ・プレシャスは、もう…恐ろしいほどの忙しさ!

 

年初の予定ではここまでではなかったのですが、気づけば「やりたいこと」「楽しいこと」をぎゅうぎゅうに詰め込んでいます。

 

その中の1つ「ラプトレTOKYO」の様子も

後半に少しお伝えさせていただきますね。

 

 

犬歯誘導
口腔内診査で“ここだけは見てほしい”ポイント〜

現場での指導やセミナーの中でも、質問が多いテーマのひとつが「咬合」。

その中でも、診査でまず押さえておきたいのが犬歯誘導です。

 

咬合の話になると、どうしても難しく感じてしまう方も多いと思います。

しか~し、犬歯誘導だけは、ぜひ診査で確認してほしい大切な項目です。

 

咬合の全体像を細かく理解していなくても、

「犬歯がきちんと導いているか」を見るだけで、咬合の安定性や力の流れをつかむヒントになります。

 

犬歯誘導とは

 

下顎を左右に動かしたとき(側方運動)、

上顎犬歯と下顎犬歯が接触することで、臼歯が離開(ディスクルージョン)する状態をいいます。

 

このように、犬歯がガイドとなって下顎の動きを導くことから

「犬歯誘導」と呼ばれています。

 

この誘導がしっかりしていると、

側方運動中に臼歯へ不必要な横方向の力がかからず、歯・歯周組織・顎関節を守るクッションのような役割を果たします。

 

なぜ犬歯誘導は大事なの?

 

犬歯は、

  • 根が長く、歯根膜が厚い
  • 感覚受容が鋭く、微細な力を感じ取れる
  • 1本で側方運動をコントロールできる位置にある

という特徴をもつ歯です。

つまり、つまり、側方運動時の力を最も安全に受け止められる構造をしています。

 

犬歯誘導があると、次のようなメリットがあります。

  • 側方運動時に臼歯の干渉が起きず、歯や歯周組織への負担が軽減される
  • 咀嚼筋の活動がスムーズで、顎関節へのストレスが少ない
  • 歯のすり減りや破折の予防につながる

逆に、犬歯誘導が失われると、臼歯が側方運動の力を受けやすくなり、

知覚過敏、歯の動揺、咬耗、顎関節症状などにつながることもあります。

 

どうやって確認するの?

 

① 上下の歯を軽く咬んだ状態から、
患者さんに「下顎を右にゆっくり動かしてください」と伝えます。
② そのとき、右上犬歯と右下犬歯が接触していて、臼歯が離れているかを確認します。
③ 反対側(左側)も同様に確認。

このとき、臼歯同士が同時に擦れていたら

「グループファンクション(群機能咬合)」の可能性があります。


また、犬歯が咬耗していたり、補綴物の形態が変化していると、誘導が失われやすくなります。


歯列変化や歯周支持組織の喪失によっても起こるため、経年的な変化のサインとしても大切な観察ポイントです。

 

犬歯誘導まとめ!

咬合の診査というと、どうしても専門的で難しく感じてしまいますが、

「犬歯で導かれているか?」というたったひとつの視点だけでも、

その方の咬合バランスや、力の流れを読み取ることができます。

 

犬歯誘導があるということは、

その患者さんが “力を上手に逃がせている” というサイン。

 

反対に、犬歯がすり減って誘導を失っている場合は、長い時間をかけて咬合が少しずつ変化している証でもあります。

 

日々のメインテナンスの中で、

「歯肉の色や歯石の有無」だけでなく、

“動きの中で見えるサイン” にも目を向けてみてください。

 

その小さな観察が、

患者さんの歯を長く守るための大きな一歩になります。

 

ラプトレTOKYO開催報告

ラプトレOSAKAには、全国から歯科衛生士さんがお越しになります。

そこで、関東にあったら・・・という声をたくさんいただくようになり、

勇気をだして、東京で開催することにしました。

 

結果は、大盛況!

 

私たちはもちろんのこと、みなさん楽しかった!

わかりやすかった!

ずっと動画見てました!

会えました!

なんて嬉しいことを言ってもらえて調子に乗ってます(笑)

 

また来年も東京行くかもです。

 

 

ラ・プレシャス小ボス岡村がレビューします!

新着プレミアム動画 〜インプラントメンテナンス〜
メインテナンスの前に①
メインテナンスの目的とDHの関わり

 

動画リクエストNo.1の “インプラントメインテナンス” 第4弾です!

ユーザーさんからの質問が多かった

“インプラント治療開始からのDHの関わり方を知りたい!”

そんな質問にお答えした動画です。

 

知識の幅がぐぅーーーと広がります!

ぜひ、動画をチェックしてみてください!

 

  • インプラントメインテナンスの目的
  • DHのインプラント治療の関わり方
  • 患者さんの想い
  • メンテ重要性を伝える-周囲炎のリスク
  • メンテの必要性天然歯との違い

 

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新着ベーシック動画 〜X線写真撮影 上顎大臼歯の撮影手順〜

 

今回は、「上顎大臼歯のX線写真撮影」についてです!

事前準備からインジケーターの位置付け、

撮影までの一連の流れを学ぶことができます。

 

それだけでなく、

「フィルムが口蓋に当たるとき」

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  • 上顎大臼歯のデンタルエックス線写真の撮影手順とポイント
  • 口蓋にフィルムが当たる場合の対処法
  • インジケーターが安定しない場合の対処法

 

新着ベーシック動画を見る

 

【お詫びとご案内】おすすめ動画の無料公開について

先週木曜日(11月6日)配信のブログでご紹介した「おすすめ動画」ですが、

本来は1週間限定で無料公開の予定だったところ、有料のままになっておりました。

申し訳ありません。

 

現在は無料でご覧いただけるようになっています!

11月20日(木)まで無料期間を延長いたしましたので、ぜひこの機会にチェックしてくださいね。

 

  • カルテ記入や準備での工夫
  • 検査時間の有効活用 など

 

動画を見る

 

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