第14回 歯科TBI

『正しいブラッシングを習慣化』させるコツ その2

岡村乃里恵 岡村乃里恵

# コラム

 

歯科衛生士の必須スキルTBIについて、ラプレシャス運営スタッフが複数回に分けてお伝えしていきます。

まとめとなるTBIブログ最終章は、更谷に変わりまして岡村が書きます!

この大好きな季節、天気の良い日の空を見上げると「なんかいいことあるんじゃないかな〜」と心が浮足立つ今日この頃です。笑 →かなりおめでたいタイプです。

TBIブログも最終章(ここから読まれた方はぜひバックナンバーを!)

これから正しいブラッシングを習慣化させるコツを4つのステップに分けてお伝えしていきます。

 

  1. 伝えたい気持ちはぐっとガマン!『患者さんを知ることから始めよう期』
  2. やってみようという気持ちをひきだす『やる気スイッチON期』
  3. ここ!ここ!が上手にみがけるようになる『トレーニング期』
  4. ここからが大事『持続期』

 

今日は、その中のステップ1についてお伝えしますね。

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患者さんが聞きたいモードに入ってない

 

私の仕事は、歯科衛生士の育成サポートです。
契約いただいている歯科医院に出向いて、そこで働く歯科衛生士の仕事ぶりを見て聞いて、フィードバック、そして講習・トレーニング。

患者さんと直接お話しさせていただくことや、代わって処置を行うこともあります。

その立ち位置はこんな感じ

写真を見てのとおり客観的な立ち位置です。

この立ち位置だからこそ色々なことに気づきます。

 

特にTBIを行っている姿を見る時によく思うことが、

「まだ患者さんが聞きたいモードに入ってないよ〜!」

 

患者さんのお顔見ればすぐにわかります。

頑張ってお話しても『患者さんは聞いてる風ですが気持ちはそこにあらず!』

『聞きたいモード』を引き出さずに話はじめると、患者さんは『自分ごとに思えていない状態』になり、一生懸命話しても伝わりません。

 

話し出す前に準備!

まずは『患者さんのことを知ること』からスタートです!

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目の前の患者さんに興味を持ってますか〜??

 

患者さんはなぜ来られたのか?初診?再診?
何に困っていらっしゃるのか?おいくつ?病気は?薬は?
近くから来られてるの?最終歯科通院歴は?

これらのことは患者さんに聞くまでもなく問診票にすべて書いています。

再診の方であれば、過去の記録から治療内容や歯科衛生士との関わりがわかります。

過去の記録に書かれてなくても、その方のカルテの厚みから医院との関わりを考えることができます。

 

パノラマや写真を見れば処置歯が多いのか少ないのかがわかります。

 

根菅処置が多い方なら、治療に何度もお通いになり、もしかして痛い思いをされたことがあるのかもしれない・・?
問診票のところに『痛いのが苦手』と記入されているのを見逃してはいませんか?

 

問診票は書いてもらって終わりではない!

 

問診票は患者さんが書かれたものです。

書いてもらって終わりではなく、それを活用しなくちゃもったいない。

他にも過去の業務記録に目を通すと今までのことがわかります。

自分にとっては、はじめましての患者さんでも、患者さんは何度もTBIを受けていらっしゃるかもしれない。

まずは問診票と過去の記録を見て、目の前の患者さんの今までを知ることからです!

 

次は聞いてみよう〜

 

確認したら、次は『聞いてみる』です!
今までの歯科医院でどのように衛生士とかかわってこられたのか知りたくないですか?いや知ってください!!!

 

例えば

  • これまできちんとメンテナンスに通っていて、担当衛生士がいて、とっても丁寧な指導を受けてこられたかも?
  • 治療だけに通っていて、衛生士のことはあまり記憶にもないかも?
  • 厳しめタイプの指導を受けてこられて、TBIにいいイメージを持っていないかも?

 

今までのお話を聞かずにいきなり指導をはじめても、

  • まだ、あなたのことを信頼していないのに、いきなり指導を始められても聞いてはもらえません。
  • 今までの衛生士さんとの指導が違ったら患者さんは混乱します。
  • できていなくても知ってる話には耳を傾けてくれないこともあります。

 

まずは、患者さんのことに興味を持ち、話を聞き、今までのことを知り、『そうだったんですね』と共感することからTBIは始まると私は思っています。

ここで初めて、患者さんの『聞きたいモード(この人の話を聞いてみたい)』のスイッチが入ります。

 

 

今日のまとめ

 

『正しいブラッシングを習慣化』していただくための4つのステップ
ステップ1 伝えたい気持ちはぐっとガマン!『患者さんを知ることから始めよう期』

 

  • 聞きたいモードに入ってないと聞いてくれない
  • まずは患者さんに興味を持つ
  • 問診票や業務記録に目を通す
  • 過去、どのように歯科衛生士と関わってこられたか聞いてみる
  • 「そうだったんですね」と患者さんのことを知り共感する
  • ここで初めて『聞きたいモード』のスイッチが入る

 

次回は、患者さんの『やってみようという気持ち』を引き出すためにはどうしたらいいのか?をお伝えします。
少しお待ちを♡

 

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