第8回 歯科TBI

補助用具 〜歯間ブラシとフロスどう使い分ける?〜 その2

更谷真耶 更谷真耶

# コラム

 

歯科衛生士の必須スキルTBIについて、ラプレシャス運営スタッフの更谷が複数回に分けてお伝えしていきます。

 

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歯間ブラシの選択と特徴

 

さて、フロスのブログに引き続き今回は補助用具の歯間ブラシについてお話します。

フロスと同様、歯ブラシでは届かない歯間部の歯周ポケット内のケアには欠かせません。

フロスと歯間ブラシどちらを選べば良いかわからない・・・という声をよく耳にします。

そんな声にお応えできるよう書き進めたと思います!

 

フロスを選択するための考え方

カリエス予防・カリエス管理に必要なのは、歯のコンタクト面を磨くための「フロス」
骨吸収がなく、歯間ブラシが歯間部に入らなければ「フロス」

空隙があっても、炎症がコントロールされている前歯部などの管理時に「フロス」

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歯間ブラシを選択する考え方

 

骨吸収を伴う、炎症のコントロールのタイミングには「歯間ブラシ」

炎症が消失した後の、コントロールの時に「歯間ブラシ」

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もちろん、フロスと歯間ブラシの両方を必要な方もいらっしゃいます。

歯周病や年齢に伴う退縮によって歯間空隙が広ければ、歯間ブラシを使用することで圧倒的にプラーク除去効果は高くなります。

その時の歯間ブラシは適切なサイズ選択が非常に重要となります。

メーカーによってサイズは様々ですが、まずは歯間ブラシを挿入したときに無理なく動かせるものを選択しましょう。

 

 

ストレート型とL字型

 

歯間ブラシには主にストレート型とL字型の2種類があります。

それぞれの特徴を復習していきましょう。

 

〈ストレート型〉

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  • L字型に比べ安価なものが多い
  • 比較的前歯部に使い易い

 

〈L字型〉

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  • 持ち手が長いものが多く、奥歯の歯間に挿入しやすい
  • 歯間ブラシ初心者におすすめ

臨床でもよく目にする歯間ブラシをいくつか比較していきます。

 

 

【サンスター GUM】

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〈ストレート型〉〈L字型〉
SSS・SS・S・M・Lの5サイズを展開。

 

特徴

  • 抗菌コートフィラメントで使用後に付着した細菌の繁殖を抑えることができる。
  • 高強度ワイヤーのため折れにくく、曲がりにくい。
  • フィラメント1本1本が三角毛のためプラークを掻き取る力が強い

 

 

【クロスフィールド Tepe】

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〈ストレート型〉〈L字型〉
4S・SSS・SS・S・M・L・LL・LLL・4Lの8種類と非常に豊富なサイズ展開。

 

特徴:

  • ストレート型にはオリジナルとエクストラソフトがある。
  • ストレート型は持ち手が短いため臼歯部の使用は難易度が高いが、非常に安定感のある挿入ができプラーク除去率は高い。
  • エクストラソフトはSSS〜LLまでの6サイズ。オリジナルよりもフィラメントが柔らかく、口腔外科手術後やインプラントをしている患者さんに適している。
  • L字型は4S〜Lの6サイズを展開。ストレートタイプと比較し臼歯部へのアクセスが容易。

 

 

【ヘレウス ルミデント】

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〈ストレート型〉〈L字型〉
US・SS・S・M・Mハード・L・Lハードの7サイズ。

 

特徴:

  • 歯間ブラシ専用に開発された超硬ステンレスワイヤーで耐久性がある。
  • ハードタイプは矯正器具や補綴物の金属部分の清掃に適している。
  • L字型はUS〜Mの4サイズのみ。
  • L字型にはIP歯間ブラシというインプラント対応のものもあり、ウレタンコートワイヤーで歯と歯肉に優しく、異種金属の擦れによるガルバニー電流の発生を抑える。

次回に続きます。

 

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